昔はナイトゲームが主流だったエギングですが、最近はイカの存在を確認して狙い撃つ「サイトフィッシング」が人気です。
イカがエギに抱きつく瞬間を見えるスリリングな展開やゲーム性の高さから、多くのアングラーに支持されています。
本記事では、サイトフィッシングの基本から釣果アップのコツを解説します。

とくに、エギング初心者の方は参考にしてみてくださいね。
エギングのサイトフィッシングとは?その魅力


サイトフィッシングとは、水中にいるアオリイカの姿を直接確認しながら狙う釣法です。
かつてのエギングはナイトゲームが中心でしたが、デイゲームでも高い釣果を叩き出せる新しいスタイルとして定着しつつあります。
エギングのサイトフィッシングは、見えるイカとの駆け引きを楽しめるのが魅力。
エギに興味を示したイカの行動を視認できるため、まるでゲームのような感覚で楽しめるほか、釣れない状況でもイカの反応や動きが見えるだけでワクワク感があります。
また、イカがどんなアクションで反応するかを実戦で学びやすい点も見逃せません。
夜間より安全なこともあいまって、エギング初心者の方にもおすすめです。
サイトフィッシングに最適な時期は「秋」
エギングのサイトフィッシングに適しているのは、秋です。
秋は、夏に生まれたアオリイカが活発にエサを求めて活動し始めます。
小型ではあるものの数が多く、警戒心もそれほど高くないため、サイトフィッシングの入門におすすめの時期です。
夏の猛暑がひと段落し、涼しくなって釣りやすい気候になるのも嬉しいポイントです。


エギングのサイトフィッシングを楽しめるポイント


サイトフィッシングでは、イカがいる場所を見極めることが何より大切です。
たとえば、以下のようなポイントを狙ってみましょう。
カバー周辺
船の係留ロープやイカダのブイ・網、漁港の構造物など、身を隠しやすい場所にイカは高確率で潜んでいます。
潮通しの良いエリア
潮の流れが当たるブレイクラインやカケアガリはベイト(小魚)が集まりやすく、イカの捕食場にもなりやすいポイントです。
海藻帯や岩場
海藻帯や岩場はプランクトンが豊富なため、イカがベイトを狙って集まる好ポイントになります。
エギングのサイトフィッシングを成功させる5つのコツ


エギングのサイトフィッシングは日中の釣りであり、以下のようにナイトゲームとは異なるコツがあります。
- 偏光サングラスを使う
- 水中のイカを見つける
- イカの進行方向を読む
- アクションとフォールに工夫
- しっかり抱かせてからアワセる



では、それぞれ解説していきます。
偏光グラスを使う


日中のサイトフィッシングでは、偏光グラスの使用が欠かせません。
偏光グラスとは、レンズに特殊な偏光フィルムを挟んだサングラス。
光の乱反射をカットし、まぶしさやぎらつきを抑えてクリアで快適な視界を確保できるのが特徴です。
エギングのサイトフィッシングにおいては、偏光グラスの使用に以下のメリットがあります。
- アオリイカを見つけやすい
- 海底の地形変化を確認しやすい
- ラインの動きを視認しやすい
- 目を紫外線や照り返しから保護できる
光の乱反射をカットできるので、水中の様子がくっきりと見えるようになります。
イカの位置の見極めが重要なサイトフィッシングでは、必須のアイテムです。
また、日差しの強い季節は目の疲れを防ぐのにも役立つので、日中のエギングでは偏光グラスの使用をおすめめします。
水中のイカを見つける
偏光グラスで視界を確保したら、実際にイカを見つけましょう。
浅場の藻場・岩陰、船の影、係留ロープ周辺、沈み根やブレイクラインなどイカが好むポイントです。
なお、イカは浮いているとは限らず、底にじっとしていたり、壁際に張りついていたりすることも。
水の色や光の反射を観察し、違和感のある影やフワッとしたシルエットに注目して探してみましょう。
イカの進行方向を読む
イカを見つけたら、イカの進行方法を見極めましょう。
イカの進行方向の少し先にエギをキャストするのがコツです。
正面からのアプローチすると警戒されやすいので、立ち位置も工夫しましょう。
エギを偶然通りかかった小魚のように見せる演出をするのがコツです。
アクションとフォールに工夫
イカの興味を引くには、エギの操作に工夫が必要です。
たとえば、以下のようなアクションとフォールで誘いましょう。
- 激しいシャクリは控え、チョンチョンと控えめなアクションで誘う
- テンションフォールでじっくり見せる
- エギを静止させる「ステイ」も有効
サイトフィッシングでは、動かしすぎより「止め」を意識するのが大切です。
イカの視線や距離を見ながら、誘いの強弱を調整してみてください。
しっかり抱かせてからアワセる
エギングのサイトフィッシングでは、イカが近づいてきてもすぐにアワセるのは禁物です。
触腕でつついたり、途中で離したりする個体も多いため、以下の点に注意してアワセのタイミングを図りましょう。
- エギの腹部をがっちり抱え込んでから
- ロッドをゆっくり立てるように「聞きアワセ」
- しっかり重みが乗ったらフッキング
サイトフィッシングではイカの行動が見えているぶん、過剰に反応してしまいがち。
「見えているからこそ冷静」が、エギングのサイトフィッシングでは鉄則です。


サイトフィッシングにおすすめのエギとは?


サイトフィッシングに適したエギは、「イカに見える」「抱かせる」「操作しやすい」が重要です。
ここでは、サイトフィッシングに効果が期待できるエギのタイプと、それぞれの使い分け方を詳しく紹介します。
スローフォールタイプ


サイトフィッシングでは、イカがエギの動きを観察してから抱くまでの「間」が非常に重要です。
スローフォールタイプは沈下速度が6秒/mほどと、通常タイプより遅めでフォール中に滞空時間が長く、抱かせる余裕を与えやすく設計されています。
とくに、警戒心の強いイカに対して効果的です。
ナチュラルカラー


日中のサイトフィッシングでは釣り人だけでなく、イカにとっても視界が良好な状態です。
違和感のあるエギはすぐに見切られやすく、自然に見えて抱きやすい水色やクリアカラー、ベイトに近いカラーなどのナチュラルカラーのエギが威力を発揮する場合があります。
釣り人からエギを視認しにくいデメリットはあるものの、スレているイカ対策に有効です。
見やすさ重視の高視認性カラー


釣り人がエギの位置を把握するには、水中でも見やすいカラーを選びましょう。
サイトフィッシングでは、「エギとイカの距離感」「どのタイミングで反応したか」を見ることが大切です。
定番のピンク系やオレンジ系のほか、夜光タイプのケイムラカラーもチェックしてみてください。
ただし、エギが見えやすくてもイカに見切られるようなら、ナチュラルカラーに変えましょう。
ラトル入りエギ


視認できるのに無反応なイカには、聴覚刺激も有効です。
ラトル入りのエギをチョイスして、イカに興味を持たせましょう。
ただし、プレッシャーが高いポイントでは逆効果になる場合があります。
1投目から使用するのでなく、反応が薄いときの変化球として使うのがおすすめです。
まとめ|エギングをもっと楽しむならサイトフィッシングに挑戦しよう


サイトフィッシングは、イカを見つける視覚と釣る技術の両方が問われるゲーム性の高い釣り方です。
イカの姿を見ながらアプローチに工夫をこらし、自分のアクションに反応して釣れたときの喜びはナイトゲームでは味わえません。
デイゲームでの釣果を伸ばしたい方、よりエギングを深く楽しみたい方は、今回の記事を参考にサイトフィッシングを実践してみてください。



サイトフィッシングに偏光グラスは必須なので、ぜひ用意しておきましょう。